新公益社団法人を目指して

社団法人劇場演出空間技術協会 会長 高田一郎


 2008年5月30日に開催された通常総会において当協会の第6代会長に選任されました高田一郎でございます。

 2008年12月1日から新公益法人制度が開始され、当協会は即日、内閣府公益認定等委員会に対して新公益社団法人への移行認定電子申請を行い、現在同委員会において審査を頂いております。
 近々その審査結果が判明すると期待されますが、当協会の事業活動の歴史と現状及び展望について若干述べさせて頂きます。

 社団法人劇場演出空間技術協会は、1990年7月、演出空間のあり方を芸術と技術を総括する新たな視点から捉え、成果を広く一般関係者にご活用頂く公益法人として創設されました。従って構成会員も芸術、技術の分野から多彩な専門家、法人が参加して組織され、以下の事業活動を行ってまいりました。
・演出空間施設に関する設計基準、指針、規格の制定、
 施設の安全に関する調査及び指針の制定。
・演出空間施設の設備機器の開発と運用技術の向上。
・講演会、フォーラム、シンポジウム、セミナー等による国内外交流の推進。
・国際的展示会開催への協力。など

 その間、バブル崩壊による経済状況、社会環境の急激な変化等、予測し得なかった困難な状況が発生してまいりましたが、そうした中で協会は、基盤となる技術的分野を中心に地道な活動を継続し、大きな成果を上げてまいりました。一方創設当初に掲げた芸術と技術を総括的に捉える活動については、皆様と一緒に更なる努力を傾けていきたいと考えております。

 このような状況の中、当協会の事業活動はまさに新公益社団法人が目指すべき目標と一致していると自負しておりますので、認定された暁には、当協会は創設当初の理念に立ち返り、新たな展開を目指していきたいと考えております。

 会員の皆様には,今までに賜ったご協力とご支援に感謝申し上げると共に、これからも協会の活動を活性化させていきたいと考えておりますので、よろしくご配慮のほどお願い申しあげます。

 おわりに経済産業省及び関連機関各位のこれまでのご支援、ご指導に深く感謝申し上げると共に、新公益法人制度の推進を担当される内閣府を含めて今後ともより一層のご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。

(武蔵野美術大学名誉教授)