夏季の省エネルギー対策について
 
 
平成16年6月28日 
省エネルギー・省資源対策推進会議省庁連絡会議決定 
 
 
1.省エネルギー対策については、温室効果ガスの削減をはじめとする地球温暖化問題への対応に加え、石油危機以降大幅に増加した民生・運輸部門を中心にエネルギー需要への対策が課題となっており、今後、省エネルギーを一層強化することが必要とされている。
 
2.また、昨年3月の米国等によるイラクに対する武力行使においては、産油国の増産、石油備蓄の存在、省エネルギー対策の徹底実施等により、我が国の石油需給には特段の支障がなかったものの、エネルギー供給構造の脆弱な我が国にとって、改めて省エネルギーへの不断の取組みが重要であることを認識する機会となった。
 
3.政府は、地球温暖化問題の対応として、平成14年3月に地球温暖化対策推進本部において新たな地球温暖化対策推進大綱を策定するとともに、同年6月には京都議定書を締結し、6%削減約束の達成に向けた取組が行われている。また、現在、地球温暖化対策推進大綱の評価・見直し作業を行っているところである。
 
4.また、地球温暖化対策に加え、近年のエネルギー需要動向を踏まえ、今後、エネルギー需要の増大が見込まれる大規模オフィスビル等について、大規模工場に準じたエネルギー管理の強化を図ることを主な内容とする、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律(以下「省エネ法」という。)を昨年4月1日に施行し、対策の強化に努めているところである。更に、昨年10月、エネルギー政策基本法に基づく「エネルギー基本計画」を閣議決定したところであり、同計画を踏まえて省エネルギー対策の推進を図っているところである。
 
5.政府としては、今般、エネルギー消費が増大する夏季に向けて、冷房中の室温28℃の徹底をはじめとする別添の「夏季の省エネルギー対策について」を決定することにより、その各項目に従った省エネルギーの実践、省エネルギー普及広報の実施等を通じて、国、地方公共団体、事業者及び国民が一体となった省エネルギーに関する取組の推進を図ることとする。
 
                                  (別 添)
夏季の省エネルギー対策について
1.政府としての取組み
(1)政府自ら一層の省エネルギーを進めるとともに、地方公共団体等に対し同様の取
  組を行うよう強く協力を要請する。
 
政府としては、国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(「グリーン購入法」)に基づく基本方針、地球温暖化対策推進大綱、政府の実行計画等を踏まえ、自らが一層の省エネルギーを進める観点から、以下の2.に掲げる事項を率先して行うことに加え、以下の@〜Kに掲げる事項等を着実に実施することとする。
 
@ 冷房中の室温は28℃を下回らないように適切に調整に努める等、エネルギー消費について適正な管理を行うこと。
 
A パソコン等OA機器の利用に当たっては、こまめに電源を切る等電力消費軽減に努 めること。
 
B 霞が関の中央省庁において、毎日昼休みに、業務上特に必要な箇所を除き、全館一斉消灯するとともに、夜間における照明も、業務上必要最小限の範囲で点灯することとし、それ以外は消灯を徹底する。また、廊下・ロビーなど共用部分の照明については、業務に支障のない範囲で消灯を実施すること。
 
C エレベーターの運転台数を業務に支障のない範囲で削減し、極力階段を利用するこ と。
 
D 庁舎内に設置している自動販売機については、エネルギー消費のより少ない機種への変更に努めること
 
E 夏季における執務室での服装については、暑さをしのぎやすい服装(軽装)を励行 すること。
 
F 原則として全ての一般公用車について、平成16年度末を目途に、低公害車に切り替えること。また、燃料電池自動車については政府として率先導入すること。一般公用車以外の自動車については、環境物品等の調達の推進に関する基本方針に即して低公害車に切り替えること。
 
G 公用車等の効率的利用等を極力図るとともに、併せて職員及び来庁者の自動車利用の抑制・効率化に努めること。このため、霞が関の中央官庁において、毎月第一月曜日は公用車の使用を原則自粛する「霞が関ノーカーデー」の実施や公用車の共同利用等の対策に重点的に取り組むこと。
 
H 霞が関において自転車の共同利用を積極的に導入するとともに、利用しやすい環境となるよう利用手続等に配慮すること。
 
I 環境配慮型官庁施設(グリーン庁舎)の整備及び環境配慮診断・改修(グリーン  診断・改修)を推進すること。
 
J エネルギー消費設備が効率よく運用されているか等の省エネルギー診断の実施を推進すること。更に、包括的な省エネルギーサービスを提供するESCO(※ Energy Service Company)の活用について積極的に検討すること。
 
K 以上のようなエネルギーの使用の効率化の措置を講じることにより、国の各行政機 関におけるエネルギー使用量を前年度夏季(7月〜9月)比1%を目途に削減に努め ること。
 
 また、地方公共団体等に対し同様の取組を行うよう強く協力を要請することとする。
 
(2)政府は、省エネルギーが新しい積極的なライフスタイルであるというイメージの  構築を図るとともに、そのようなライフスタイルを子供たちや若い世代が受け入れ
  られるよう広報の実施やエネルギー教育の実施等を図る。
 
ア 国民にとって省エネルギーが、我慢、節制という消極的なイメージ(生活像)ではな く、21世紀における新しい積極的なライフスタイルであるというイメージの構築を図 る。
@ 食生活、ファッション、住環境等の行動様式等について、パンフレット等による情報提供を通じて、その実践・普及を図るなど、省エネルギーが積極的に受け入れられるような意識の醸成を図り、省エネルギー型の新しいライフスタイルの定着を図る。
 
イ 子供たちや若い世代が、エネルギー問題と社会経済システムやライフスタイルとの関 わりについて理解を深め、省エネルギーに向けた行動を実践する態度を身につけるよう エネルギー教育の観点から広報を充実するとともに、エネルギー教育の充実を図る。
@ 小中学生や若い世代を意識しつつ、メディア等を通じての省エネルギー普及啓発を行うとともに、省エネルギーについて理解を深める学習機会を提供する。
A 学校、企業等の場においても、地球温暖化等の地球環境問題をも踏まえ省エネルギーの重要性についての理解を深めるために、教育や取組を行うよう協力を求める。
B 教育関係者が適切な省エネルギーに関する知識を身につけられるよう情報提供を充実する。
C エネルギー教育の内容を深めるため、企業等に専門家派遣や見学会等の実施の協力を求める。
 
ウ 社会全体が朝夕の日照などを有効に活用するシステムに切り替えることにより省エネ ルギーに資するとともに、国民が自らのライフスタイルを見直し、省エネルギー型のラ イフスタイルを実現するきっかけとなるサマータイムに関する取組を進めるため、サマ ータイム制度について普及啓発を図ることにより、国民の理解が促進されるような環境 作りを行っていく。
 
2.産業界及び家庭など国民に対する協力要請
  政府は、産業界及び家庭など国民に対し、省エネルギーを促進するため、機器のエ ネルギー消費効率に関する情報提供等を通じ、協力を要請する。
 
(1)工場・事業場関係
@ 省エネ法に基づくエネルギーの管理の徹底を図ること。
 
A 自主的な省エネルギーへの取組を推進すること。
 
B ESCO(※Energy Service Company)の活用を含めエネルギー診断の実施を検討  すること。
 
C 省エネルギー研修の機会の提供に努めること。
(2)業務・家庭関係
 ア 家電機器等エネルギー消費機器
(製造・輸入段階)
@ エネルギー消費機器に関する情報提供等に努めること。
 
A エネルギー消費機器のエネルギー消費効率の向上に努めること。
 
B 機器の待機時における消費電力の削減に努めること。
 
(販売段階)
C 省エネルギーに関する適切な情報提供に努めること。
 
(購入段階)
D エネルギー消費効率の高い機器の選択・購入に努めること。
 
E 国際エネルギースターマークの表示がある機種等の導入に努めること。
(利用段階)
F エネルギー消費機器の利用の際には、省エネルギーに努めること。
 
 イ 住宅、ビル等について
(住宅、ビル等の新築、増改築)
@ エネルギー効率の良い設備を設置すること。
 
A エネルギーの効率的利用に努めること。
 
(住宅、ビル等におけるエネルギー管理等)
B 冷房中の室温が28℃を下回らないよう適切に調整する等、エネルギー消費について適正な管理を行うこと。
 
C ビル等におけるエネルギー管理の徹底を図ること。
 その際、省エネ法に基づく工場及び事業場の判断基準の遵守に努めること。
 
D ESCO(※Energy Service Company)の活用を含め省エネルギー診断の実施を検討すること。
E 省エネルギー研修の機会の提供に努めること。
 
F ITを活用したエネルギー需要マネジメントシステムの導入に努めること。
 
G 省エネルギーに資するような事業活動の合理化に努めること。
 
(3)運輸関係
(製造・輸入段階)
@ 自ら製造・輸入する機器のエネルギー消費効率の向上に努めること。
 
(購入段階)
A エネルギー消費効率のよいものを選択すること。
 
(利用段階)
B 物流の効率化を図ること。
 
C 公共交通機関の利用等の促進に取り組むこと。
 
 D 輸送機関における冷房温度の適正化に努めること。
E 駐停車時のアイドリングストップの実施等に加えて、自動車の利用をできる限り控えること。
 
(4)その他
@ 家庭・オフィスにおいて、エネルギー使用量の把握を通じて、さらなる省エネルギー活動の可能性について検討を行い、これを実践するよう努めること。
 
A 省エネルギーに資する、廃棄物の発生抑制、使用済製品の再使用、回収されたものを原材料としたリサイクルに努めること。
B その他、エネルギーの使用の効率化を図ること。
家庭やオフィスにおけるエネルギーの使い方に関する省エネルギー努力を要請する場合にあっては、各省庁において別紙1に掲げるような具体的かつわかりやすい提案に努める。
また、別紙2の「夏季の省エネルギーに関する各省庁の普及広報活動」を中心として、幅広く普及活動に努める。
3.政府は、2.に掲げた各事項について国民への周知徹底を図るため、政府関係機関 、関係団体、関係業界、地方公共団体、NPO等に対して、これらの機関・団体が産 業界や家庭などに省エネルギーの呼びかけを行うよう協力を要請する。
 
 
 
 
@ 政府関係機関、関係団体、関係業界に対しては、組織内はじめ関係者に対し省エネルギーの呼び掛けを強力に行うよう協力を要請する。
A 地方公共団体に対しては、地域住民に対し省エネルギーの呼び掛けを強力に行うよう協力を要請する。
B NPO等に対しては、地域社会に対し効果的な普及広報を行うよう協力を要請する。
C 報道機関、消費者団体、省エネルギー関係団体等に対しても、同様の広報を行うよう協力を求める。
 これら機関・団体に対して、学校、企業等の場においても、地球温暖化等の地球環境問題をも踏まえ省エネルギーの重要性についての理解を深める教育や取組を行うよう協力を求める。
また、政府は、これらの機関・団体の協力により行われる省エネルギー活動について広く情報提供等を行っていく。
 
4.政府は、上記1.から3.の対策について、その効果を把握し、その後の対策に活か すため、アンケート調査等により実施状況のチェック・アンド・レヴューを行う
 
(別紙1)
家庭・オフィスにおいて心がけていただきたい省エネルギー活動
 

提  案

内   容

@冷房中の温度は28℃を下回らないように設定しましょう。
A不必要なエアコンの使用を控えましょう。

B入浴時シャワーの流しっ放しはやめましょう。

Cお風呂を効率的に使用しましょう。
D不必要なテレビのつけっ放しを控えましょう。

E電気製品は主電源から切りましょう。


F給湯温度を低くしましょう。

G冷蔵庫を効率的に使用しましょう。

H洗濯機を効率的に使用しましょう。

I掃除機を効率的に使用しましょう。
J照明はこまめに消灯しましょう。

K白熱電球から蛍光灯への付け替えをしましょう。

 

・冷房中の室温が28℃を下回らないように部屋の温度のこまめな調節に努めましょう。
・必要のないときにもエアコンをつけっ放しにしていませんか?1日1時間エアコンの使用を控えましょう。
入浴時にシャワーのお湯を流しっ放しにしていませんか?1日1分間シャワーの使用を控えましょう。
・お風呂はお湯が冷めないうちに連続して入浴しましょう。
見る必要のないときにもテレビをつけっ放しにしていませんか?1日1時間テレビの使用を控えましょう。
・電気製品の待機時消費電力は決して小さくありません。リモコンでスイッチを切っていても電力を消費する機器がたくさんあります。電気製品の主電源をこまめに切りましょう。
給湯温度を高めに設定してませんか?食器洗いに使用するお湯の温度を5℃低くしましょう。
・冷蔵庫に物を詰めすぎていませんか?詰め込みすぎると冷気の流れが悪くなり、余分な電力を消費します。冷蔵庫を効率的に使用しましょう。
・洗濯機を使用する際には、すすぎ前の脱水、適正量での洗濯に心がけ、効率的な使用に努めましょう。
・掃除機を使用する際には、集塵袋の手入れ等に心がけ、効率的な使用に努めましょう。
・必要のないときも照明をつけっ放しにしていませんか?照明をこまめに消灯することに努めましょう。
・照明にはエネルギー使用量が少なくて済む蛍光灯を使いましょう。

 
 

提  案

内   容

Lエレベーター、照明の一時停止をしましょう。


M徒歩や自転車の利用をしましょう。

N自動車の適正な使用に心がけましょう。


O自動車の利用の自粛に努めましょう。

P炊飯器はできるだけ保温機能を使わないようにしましょう。

Qできるだけ家族団らんをしましょう。
R軽装励行に努めましょう。


 

・エレベーター、照明の使用を調節しましょう。業務ビルにおいては、業務に支障のない範囲で、エレベーターの運転台数削減、消灯に努めましょう。
・短距離の移動に際しては、なるべく徒歩や自転車を利用しましょう。

・自動車を利用する際は、駐停車時のアイドリングストップ、急発進・空ぶかしの抑制、タイヤの空気圧の適正化を始めとする点検・整備の励行等自動車の適正な使用に心がけましょう。
・無駄な荷物の運搬、業務車両の持ち帰りを自粛する等、自動車の利用を控えましょう。

・炊飯器はできるだけ保温機能を使わず、必要なときに加温するようにしましょう。

・できるだけ家族団らんの時間を増やし、空いた
部屋の照明や冷房は切るようにしましょう。
・夏季においては、室温28℃の家庭・オフィスなどでも快適に過ごせる暑さをしのぎやすい服装(軽装)に努めましょう。